装甲悪鬼村正 †
概要 †本作は、緻密な設定考証に裏打ちされた世界観とその舞台を背景に描写される濃密な人間模様を特徴とするシナリオ主体のテキストアドベンチャーを会社勃興より開発し続けたニトロプラスの10周年記念作である。 大英連邦とロシア帝国による冷戦が世界を覆う時代、戦災と行き過ぎた中央集権の結果荒廃した架空日本を舞台に、古より受け継がれた超常の兵器「劔冑」を纏う人々の生き様が緻密丁寧な筆致で描かれる。 物語 †銀星号事件 … 銀星号と呼称される白銀の武者が突如現れ、町や村を滅ぼし、その場にいた全ての人間の命を奪ってゆくという無差別連続殺戮事件。 非公式の警官を称する男・
そしてその過程で、卑劣な連続殺人犯や軍兵の暴虐に挑み、最強の武者たる力をもって打倒していく。 だが決して、彼が正義を称することはない。 「鬼に逢うては鬼を斬り、仏に逢うては仏を斬る」 劔冑との合身を果たす時に彼が口にする一句、それは過去を語り未来を予言する、真実の言葉なのである。 彼は殺すのだ。悪だけでなく、悪に虐げられていた善良な人々をも。 しかし、これは驚くべきことであろうか? ……否。 何故なら彼の劔冑の銘は勢洲右衛門尉村正。 呪われし「妖甲」、かつて大和全土を地獄に変えたことすらある、かの村正なのであるから……。 ※本品マニュアル、ストーリー項より引用 タイトル画面 †メーカーロゴ、BGMの後SEによってタイトルメニューの出現が通知される。 本作のUIはすべて縦書きとなっているため、右から左へたどっての利用、並びに閲覧が基本となる。 メニュー表示直後は何も選ばれておらず、左を一度押すごとに以下の順にメニューへフォーカスされる。 即ち「しおりから始める」を実行する場合は、タイトルメニュー出現後、左 エンター と入力する流れとなる。 本作を極力視力を用いずプレイするために †インストールとアクティベーション †以下、DMMより本作ダウンロード版を購入した際のアクティベーション*4について説明する。 本作ダウンロード版では、インストール後の初回起動時、ダウンロードを行ったサービスのIDとパスワードの入力によってアクティベーション完了となる。 ソフトに同梱され活字印刷されたシリアルコードの入力といった視力をようするフェイズがここに関しては存在しないため、円滑な手続きが可能。 セーブとロード †まず本体内蔵のセーブロードシステムを用いず、クイックセーブ、クイックロードを利用する。(以後、本システムをマニュアル表記に準じ「しおり」と記す。) ゲームプレイ中、Qキー*5を押すことで「しおりを差す」ことができ、同じくPキーを押すことでしおりを挿入したシーンへ瞬時に戻ることが可能。 且つ、このしおりはソフト終了後も消滅せず、次に本作を起動した際も継続されるため、この仕様によるセーブとロードが結果的に視力を用いず可能となるものである。 本作のセーブロードダイアログは視力を必要するUIであるため、この方法はそれを用いないシナリオ状況の保存に大変便利となる。 さらには、以下のショートカットキー一覧も参考されたい。 ゲーム中利用可能なショートカットキー一覧 †
環境設定 †本作の環境設定画面においてはカーソル移動を示すシステムサウンドが実装されていないことがあり、ここの設定については視力を必要とする可能性が高い。 その上で、一度設定した情報は継続して維持されるため、設定可能の状況の際に参考とされたい。
環境設定画面詳細 †右より左の順に、以下の内容が並ぶ。左右で項目移動、上下で値変更。 最初はなにも選ばれておらず、左を一度押すことで「初期設定に戻す」が選ばれる。 以後、ソフトを終了するまで設定変更画面を表示した際は直前の選択項目が維持される。
設定を終了する際は、ショートカットキー操作のCキーの入力により可能である。 選択肢の仕様について †左右で選択、移動音なし、循環あり。表示直後は何も選ばれていない状態となる。 画面上にマウスポインターがある場合、その下に選択肢があった場合はそれが選ばれた状態となるため、選択分岐の出現直前はマウスカーソルを画面端に移動させるなどの処置で対策を講じる必要がある。 そのうえで、方向キー右を1度押すことで最も左側の分岐にフォーカスされ、さらに右を押すことで次の分岐へと移動される。 分岐の選び直しについてはRボタンより直前の分岐へ戻ることが可能*6ため、その際に上記操作と組み合わせて任意のものを選ぶことが可能。 好感度通知 †選択肢後場面の切り替わるタイミングで、各登場キャラクターの好感度が通知される場合がある。 その場合はエンターキーを押すことで次へと進む。 選択肢の登場と同様こちらも無音であるため、把握の際にはRキーでの選択肢への復帰操作やQキーとPキーでのクイックセーブ・ロードの活用などで利用に注意されたい。 総評 †主人公音声の実装された長編として本作を考えたとき、推敲され研ぎ澄まされながらも流麗と表現できる筆致より描かれる内容の洗練は台詞の1つまでに及んでおり、文字通りにテンポよくプレイヤーを作品内世界へ引き込む仕掛けとして機能する。 一方その内容へ目を移せば、作中登場する劔冑の題材となった刀や装用具には遍く出典出所があり、その登場にはクロスオーバータイトルに近似する魅力が生じているのであるが、架空戦記物として設定された世界観を有する本作の魅力をこれらの要素はより引き上げる効果を生じている点が特筆される。 同社のタイトルとしては2006年頃より以後、メニューや環境設定がスクリーンリーダーで利用不能な形式となっているのであるが、その不便を承知のうえでなお、本作作者の全霊が注がれ、描くべきへ背かず描くべきが描かれた本作のテキストへ接する体験がフルボイス演出により視力を用いず実現されたことは愈々興味深い。 メニューや環境設定画面へのアクセスこそ視力を用いない状態で困難ながら、その一方PCでプレイ可能なアドベンチャーゲームの中にはキーボード操作が一切不能であるものも少なくなく、ショートカットキーとして多くの操作が叶う数々の仕様は本作の特徴としてアクセシブルな要素と解釈可能である。 これら要素を勘案し、読まない場所、視力を必要する場所を把握の上で、本作は視力を用いずプレイ可能なタイトルとして選択肢となり得る作品といえる。 関連・参考リンク †コメントフォーム †コメントはありません。 Comments/装甲悪鬼村正? |